自己紹介 映画を作っています。
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13時少し前に映画館へ。ちからさんとおちさんに挨拶してから冒険へ出かける。
↓▼183(映画館の声を聞きつつ移動)
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自らフィクションを作り出すという言葉に惹かれてこの道へ。同じ感覚の人が多いのか、人が数人。途中、ケンタッキーの入った建物が目に留まる。一見して普通の建物だが、中を通ると中庭のような吹き抜けが現れた。中庭というのは少し優しいかもしれない。空洞という言葉の方が似合う。地下1階にあたるフロア全てにお店がなく、完全にデッドスペースになっていた。階段を下る自分の足音がいやに響いてしまう。
地区センターでアイテムを受け取ろうとすると、ちょうど職員の方が別の職員に今回の企画を説明していた。職員さんが演劇の登場人物になる直前を見た気がする。
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地区センターの1階では子ども達が勉強したりゲームをしたりしていた。
体育室から出て来る子どももいる。
男の子達がゲームをしようとすると、職員の方が音を出さないよう注意していた。少ししつこいくらいに。男の子達はゲームをしながらそれを聞いている。
自動販売機で飲み物を買おうとすると、DyDoのフルーツミックスネクターが。
部活の時にやたらと飲んだ飲み物。なんだか懐かしい気分に。
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どこに行こうかと迷いながら戻る。
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コミュニティハウスに行く途中、編集者のOさんに出会う。たまたま同じ方向へ歩いていた。飲みかけのアイスコーヒーを持ったまま歩くOさんと中学校へ。
ここは昔だいぶ荒れていた、という話をOさんから聞く。今はそんな影まるで感じない。
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つい本棚を探してしまう。が、目当ての本は近くにあった。他の冒険者さんが教えてくれる。Oさんは廊下にあるご自由にお持ち帰りください、コーナーから1冊本をもらっていた。
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▼171
Oさんと、海側へ行こうということになり、一緒に海側へ。Oさんはテクストの道を探そうとするが、自分はとりあえず海側へ出れば交差点も見つかる、と促す。海側の大通りに出ると大きな高速道路が視界を埋め尽くす。その割に、歩道は緑が多く気持ちがいい。
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空中都市をイメージしているのか、たしかに”橋”がやたらと目立つ。しかも全て古びている。後から思ったことだが、昔写真で見た老朽化したコルビジェのモダニズム建築みたいな。
Oさんと別れ、引き返してみる。
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せっかくならワープ!とバス停へ。
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理由なく根岸方面へ。どこで降りるか、という迷い。
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大きい通り、すぐ隣には工場地帯。そしてそびえ立つ崖。なんだか途方のない場所へ来てしまった、という感覚の方が先行する。来る途中に見えたイス屋が気になっていたが、とりあえず回遊しようと思い、七曲がりへ。
冒険によくあることかもしれないが、後で行こうと思ったイス屋には結局行くことはなかった。もしかしたらもう目の前を通り過ぎることもないかもしれない。
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▼110
坂のふもと。兄妹が家の前の枯れ葉を掃除していた。昔祖母の家でしか見なかった木の枝でできた帚を妹が持ち、体全体で動かしている。兄はちりとりで葉を集める係。じゃんけんでもして、決めたんだろうか。地面に沢山落ちる葉っぱがきらきらと輝いて、日差しの強さと寒さが同居する冬の夕方。夕方といっても14時頃。
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▼182
コンビナートの風景が夕日と一緒に見える。コンビナートから出る煙をぼうっと眺める。もう少し上の方に行けばもっとよく見えるかもしれない、とさらに上の方へ行くと木の枝が邪魔して見えない。引き返す気力もなく、最後まで登りきる。
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横浜倶楽部のそばでアメリカ空軍のような帽子とサングラスをかけたおっちゃんがイスに座って電話をしている。おじさんを横目に不動坂を下る。
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ふっと、ここだけ違う風が通り抜けているような階段。だいぶ昔に作られたのだろうか。登り坂で自転車を押す若い女性とすれ違う。ゆっくりと階段を下りていく。
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ここでお腹がすき、休憩。大通りに戻り、どこで食べようか迷っていると、間門のバス停の側に「明華」という古い中華屋を見つける。なぜかその時だけ、パイコーハンという言葉が目に入り、それを目当てに店に入る。おばちゃんが奥のテーブル席に座り、新聞を読んでいるが中断していらっしゃいませと呼びかけて来る。
足が悪いのか、片足を少し引きずりながら厨房へ入っていく。もう一人、厨房に人がいるようだ。お茶とお水が同時に出され、ピッチャーも出される。そりゃ歩きたくないよね、と思いながら他の冒険者のツイートを見てみる。ソーシャルな演劇、という言葉を思いついたのは、もっと後になってから。
パイコーハンは量が多く、900円。すごくうまい。
お店に故障中の古時計がかけられていた。時刻は8じ55ふん。と同時に新しい時計から秒針の音が聞こえる。選挙カーの演説が大通りを通り過ぎていく。店の中は薄暗く、静か。
なぜかこの古時計が気になった。
後から考えてわかったことだが、きっと今、この古時計だけが自分の時間を所有している気がしたからだ。今自分はものすごく広範囲な演劇の中にいる。何人いるかわからない参加者/登場人物の中で共有された数時間は、大きなスケールとごく個人的なスケールを同時に持ちつつ確実に終わりへ向かって進んでいるのに、この時計だけが自分の時間を持っている(ように見えた)。夜か昼かわからない8じ55ふんのこの時計がこの演劇の中で唯一時間の進行を拒否しているように感じたから、きっと気になっていたんだと思う。なんだかうらやましかった気もする。
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▼190
↓バス停不動下。冒険の書にあるはぐれ狼という名前に惹かれて103系統へ。
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はぐれ狼は本牧のメインの通りには行かないらしい。どこで降りるか迷いながら、
結局麦田町の近くである山元町1丁目で降りることに。
多分降りた理由は、「黄色いハンカチ」企画の旗を見て自分の知っている場所に来た安心感があったから。
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▼193
麦田町の取材で何度か通っていた山元町(大谷家電の取材などで来ていた)。とりあえず冒険の書は見ずにそのあたりを歩いてみる。
歴史を感じる商店街だが、活気、のようなものは薄いかもしれない。
そのまま歩くと「打越橋」が見えて来る。「と」のWSでも行った身近な場所。
なんだかあまりにも自分に近いところに来てしまったので、もう一度山元町へ戻る。
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一度通り過ぎたフライ屋。どうしても気になってアジのフライを頼み、店頭の椅子に座って待っている。そろそろ冒険の書を開こうと見てみると、明らかに自分の後ろにあるフライ屋らしき「声」が載っている。なんだか問題に正解したような気分になりながら、アジフライをいただく。
ソースいる?いります。という会話がなんとなく恥ずかしくなる。
確かににんにくが効いていて、HPは回復される。
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▼164
とにかく裏道を今日は行こう、ということで1本違う道へ。
おかしなお寺の建物があり、倒れそうな外観?門?。
その横から珈琲の良い香りがして少し覗いてみる。珈琲が飲めたらいいのに、と思って入ると、
少し頑固そうな店主さんからここでは飲めないと伺う。小学生の絵がいくつか飾ってあり、この人は結構子どもに人気なのかしらと思いつつ、珈琲店を後にする。
【50】を読む。
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▼172
こんな場所があったのか。
誰も知り合いのいないお墓に入る時というのは、なんとなく知らない家に勝手に上がり込んでいる気持ちになる。別に怒られるわけでもないのに人の目を気にしながら、散歩。足音を消してみたりする。夕暮れのお墓はしんとしている。
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▼138
冒険の書にあった場所に行けたのかどうか、正直わからない。
ただ、随分と細い道を歩いたり、住宅街を歩いたり、散策してみる。
途中、入り口の天井がはがれた建物を見つける。
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▼193
そろそろ冒険も終わりの時間になっている。
そういえば編集者Oさんとは、夜に会えたら、と言い合っていた。
どうしようか。なんだかいつもと比べてそんな選択も特別な気がしてくる。
結局本牧へは行かないことにする。きっと夜はまた楽しかったんだろうな。とバスの中で思いながら。
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▼103
はぐれ狼は麦田町の青年会館の横で停まる。ここに今年何回来たんだろうか。
「演劇クエスト」と自分の仕事領域がつながるとは。
バスは馴染みの麦田トンネルを抜け、別世界へ連れて行く。
元町で降りて終演10分前。
自分が知り始めたディープな横浜の風景は、もうそこにはない。
今からどこか、さもエンディングにふさわしい場所に行く時間もない。
キラキラとした元町で、徐々に現実に近づき、終演を迎えた。
END