2014年11月30日日曜日

斉島明

【自己紹介】新宿のほうから来ました。


【冒険の記録】
▼1
出発。マイカル周辺でまずはひと迷いする。

▼150
はやくも最初の別れ道を通り過ぎていたので旧映画館前まで戻る。
迷子になるのが得意なので西へ。

▼121
左折と西が感覚的に一致しない。こっちが西? ほんとうに? 納得してから西へ。

▼76
ベンチひとつずつにカップルがひと組ずつ座って眼下の工場群を眺めている。よい風景。ここがゴールでもういいのではないかと思う。
レストハウスでアイテムと記憶をもらう。YC&AC通りが前々から気になっていたのでアメリカ坂をめざして西へ、行くつもりが、北に見えた展望台らしい丘が気になったので寄り道。するつもりで上ってみたのだけれど、幼姉弟がちょう楽しそうに遊んでいたので邪魔しないようすぐ下りる。魅力的な小道が見えたのでいっそそのまま山も下りる。
細い道を楽しんでからアメリカ坂をめざして南西へ。ワシン坂からこの辺りへ一度抜けてきたことがあるのでぼんやりと土地勘がある。キャンプ場でスペイン語らしい言葉を話す家族が逆立ちの練習をしている。

▼126
西へ。

▼114
高校のグラウンドがここにあるのだという。見えない。その脇に両入口をフェンスで塞がれた小道がある。村上春樹の小説にもそんな路地があった。風見鶏 1件め。バス停をいくつか過ぎる。こんなとこ通るバスあるの? 小さいやつ? 風見鶏 2件め。

▼28
本牧荒井の丘。おばあさんが一人、目の前を歩いて通りすぎた。

▼39
望洋台町会。いい名前。いまはここからは工場が見えるけど、いつごろ名づけたのだろう。住所は中区池袋。公園で遊ぶ子供と老人。
YC&ACグラウンド。「グラウンドでケガしても自己責任デス」とかとか英語で書かれている。日本語では立入禁止的なことだけ書かれている。公用語について考えさせられる。風見鶏 3件め。海を見たり風を見たりする町だと思う。

▼75
YC&AC。Koeki Shadan Hojin。受付のお姉さんはしばらく電話をしていて、そこは枠埋まってるんですよ、六人? 六人だとそうね、ちょっとね、みたいな話をずっとしていた。電話が終わったところへ入っていい? と聞いたら半秒くらい黙ってから「Yes, of course」と返ってきた。たぶんこちらの発音が悪かったから、何を言われたか考えていたのだと思う。お茶する気分でもなかったのでテラスで休憩。出発。
レゴで階段だけ後付けしたようなマンション、を見ながら坂を下りる。通ってはいけないことになっている道で何人かの人とすれ違った。

▼167
ちょう迷う。なぜなら根岸駅の駅前まで出るのを怠ったからだ。何事もなにかを怠るとスムーズにはいかなくなる。けれどスムーズな散歩や冒険が必ずしも最上のそれだとは限らない。
冒険の書の記述からして歩きすぎている気がしたところで公園を見つける。公園に自分の背より高い高鉄棒があったので逆上がりをしてみる。できない。歳を感じる。懸垂はできた。砂遊びする少年と父親。よく見ると「6歳から 12歳用遊具」と書いてある。この鉄棒 2メートルくらいあるけど。

▼134
近道だろうと思って、家と家とに挟まれた細い路地に入ってみる。切通しの崖みたいに家が迫って、進むたびに蛇行して景色がどんどん変わる。かなり魅力的な路地だったのでつい誘われてしまったけれども、だんだん細くなってとうとう行き止まりになった。旧河道なのか旧道の奥のほうが塞がれたのかわからない(雑木林になってたみたいだけど)。ただひとつわかっているのは、細い路地の行き止まりは時としてひとを不審者にするということだ。不審者はよくない。行き止まりからすこし戻ったところで家の向こうにアスファルトを敷いた道路が見えたので思いきって抜けてみることにした。どうも辺りのメイン道路に出たようで公園がある。住宅街にしては唐突におしゃれな店が数件軒を並べている。
公園の脇に細い上り階段があったので懲りずに上ってみる。中学生が下りてくるのとすれ違ってもうしばらく上ると学校らしい建物がみえた。どうやら中学校の裏門である。学校の裏門も時としてひとを不審者にするので引き返す。根岸外国人墓地の最奥らしい墓石がいくつか見えた。ということは公園の反対側が入口のようなので回ってみる。門扉が閉まっている。入れない。疲れたのでパンとローストポークを買って公園で食べる。

▼204
スーパーと魚屋。入れない。
坂と門を利用してすばらしい視覚効果を出しているエントランスを擁するマンションがあった。東大寺とか TDSとかで使ってるやつだこれ。強調されているあの木にはどんな謂れがあるのか知らん。
学校の前に警備員二人組、なにか世間話をしている。離れたところにもう一人。マリア様のご加護がありますように。

▼202
三叉路+階段。迷わず階段。切通し? って感じがする。5曲がりくらいする。

▼160
猫はいない。

▼63
猫はいない。ここからは東に進む。自分の影が指すほうが東だ。

▼36
猫がいる。捨てられずに持っていたローストポークの容器に興味津々だったのですこし遊んでみていたところへ、近所のおばさんが猫に声をかけて外出していった。

▼92
猫がいる。3匹はいる。けれど社に参っているうちに誰もいなくなった。丸い柱の跡が気になる。

▼211
七曲がるべきかすこし悩んだものの、おそらく来た道を戻る感じになるので椅子ギャラリーをめざす。立派な蔵のある家がある。

▼117
椅子ギャラリー。部屋のなかにソファのかわりにベンチを置くことの是非について考える。ベンチはいい。一枚板だともっといい。一枚板のベンチの良さに比べたら、それが置かれるのが屋内か屋外かは大した問題ではないのではないか。

▼59
ファミリーマート。酒とたばこ。とりあえず間門小学校を目指してみる。

▼79
高速道路の避難階段が美しい。いい加減疲れてきたような気もする。バスを待つことについて考えながら「バスは来さえすればいいのです  さるひつようなどないのです」という橘上の詩を思いだす。あの朗読はすばらしかった。

▼197
いや、疲れた。適当に来たバスに乗る。この辺りのバス停には前とか入口とか裏とか、バス停らしい名前をしたものが多い。それが連続する。前前前前入口裏裏。そして路線図をよく見るとしばしばループしている。図上では一直線なのだが、おなじ停留所が二度出てくる。時刻表に示されているこの時間に来るバスは一週目なのか二週目なのだろうか、よくわからない。

▼15
あっという間に本牧車庫に到着。どうやら二週目だった。

▼100
記憶を受けとる。職員の方にがんばってください、と声をかけてもらう。そうなのか? 僕はなにかをがんばっているのか?

▼46
八聖殿を探して迷う。
適当に道の奥に入ってみると「はちおうじさま」の碑が建っていたので、よく読まずにそのまま坂を上ってみることにする。八なんだから王子も聖人も大して変わらないはずだ。
いや、変わった。なぜこんなところに碑を建てたのだ。なにしろ、どこをどう上ってもこの道は袋小路になっているし、この袋小路に八的なものはどうやらないのだった。ということが確認できるまで坂道を歩きつくしたので引き返し、しばらく戻って宇宙マンションといわれる建物がどれなのかをようやく認識できた。これもしかして熱海パサニアクラブみたいにななめに動くエレベータとかあるのか知らん。入ってみたい。無理だ。

▼73
八聖殿へむけて階段をのぼる。プールが見える。上りきったところの眺めがすばらしい。ここがゴールでもういいのではないかと思う。しばらく休憩。なぜだかフグの像が建っている。
17時まで中途半端に時間があるので移動することにする。八聖殿には入ってないけど縁があればまた来るはず。

▼133
バスを待とうかと思ったものの、待つのが面倒になって歩きはじめる。線路沿いに歩いていると、線路のむこうに有刺鉄線が張られているのがわかる。なにが向こうから飛びだしてくるのだろうか。そっち工場でしょ。
高架の下にずっと放置自転車の保管場所がある。港湾エリアの端まで取りにこなければならないのか。寂しい。無人なのかと思ったけど管理小屋にひとりおっちゃんがいた。なお寂しい。

▼13
遠く工場機械が動く音とかもめの鳴き声、時々そばを通るエンジン音だけが聞こえる。

▼111
橋を向こうへ渡るつもりが、日祝日は橋に入れないようなのでとりあえず行けるところまで行ってみる。動いていない踏切を渡るとかもめ町の果ての堤防。上で釣りをしている人がいる。
自力で上れるかと思ってトライしてみたものの、腕はいけても体が上がらない。懸垂はできても逆上がりはできない。歳を感じる。足がつりそうになったのであきらめて釣り人に声をかけて脚立を借りる。足がつりそうなうえに堤防が意外と幅狭でこわい。みなさんよくこんなところで立って釣りなんかできますね。曳航船や小さなボートがいくつも運河を通り過ぎていく。むこうにガントリークレーンや工場設備。もうすぐ 17時。ここがゴールでもういいのではないかと思う。
埠頭の入口に白いゲートがあって、もちろん閉まっているのだけれど、そこへ迎車表示にしてやってきたタクシーの、運ちゃんが、線路際から裏へ回って自分でゲートをぐっと開け、それから車に戻ったので、車入れたらまた閉めるのかいちいち大変だなと思っていたら、ゲートを開け放したまま車を奥までまっすぐ走らせていってしまった。

▼200
ここがゴールでよかったと思う。

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