2014年11月30日日曜日

笹尾和宏

 【自己紹介】
 33歳(男)、会社員、日本人、0泊2日の強行で参加して、風呂に入らずに夜行バスに乗ったので、冒険を一時停止せずに風呂に入れるかどうかがポイントでした。


【冒険の記録】
▼150
冒険スタート。東西南北のルートが選べるみたいやけど、本牧初心者やし「北」を選ぶ。あとの3つはいきなり手ごわそう。

▼7
階段を降りたら早速バスが昇降中やったから慌てて駆け寄って飛び乗った。・・・ら、冒険の書の指示と違う系統に乗ってることに気づく。いきなり道を外れるのは辛いので小港橋で飛び降りる。道路の対面に渡って戻る。和田口まで戻るのは悔しいし手前の本牧宮原で降りて再開。

▼61
景色が一気に変わった。自動車片側2車線やのにそれに貼り付いてるお店の商店街感が出てる。
メリーゴーラウンド研究所でアイテムをもらう。おぉ楽しい。
 ↓
▼43、▼136
本牧通りに戻って、さらに奥へ進むべく北西へ北西へ。前方に「メツゲライ」の看板が目に飛び込んでちょっとびっくりする。目の高さを元に戻すと肉屋。肉屋と思ってショーケースに近づくと「メツゲライ」。地元の肉屋っぽいのにオシャレメツゲライ。昼時やからやたら女の人が買い物してる。何か買って口にせなと思ってショーケースの上に陳列されてるソーセージを買う。「1個?」と聞かれる。多分1つだけ買う客は少ないんやろう。ごめんと思いながら食べたら美味しかったけど冷めてた。買い食い用じゃなかったか・・・。
道中、随所に「ササオ」という質屋を見つけてビクッとなる。めったに自分の苗字の表記は見ない。
幅員の広い道路やのに両側に路面のお店が張り付いているのが続いている。不思議な光景。片側単体で商店街を形作ってるような。
バスが足になってるのは大阪の大正区を思い出す。

▼158
北方皇太神宮へ向かう途中に渋い中華料理屋が左手にみえた。あとで冒険の書を読んでみるとその中華料理屋が「雰囲気がある」と書かれてて自分のアンテナに嬉しくなった。本牧通りの南西側1本手前の道が、もともと水路を埋め立てたかのような不思議な道の形をしてる。気になりつつもさらに本牧通りに戻って奥へ。


▼112
山手駅前の交差点が見えてきた。冒険の書によると、交差点を左に曲がって山手駅に向かう商店街のどこかには銭湯があるみたい。ナイス!せっかくやしさっき気になった1本手前の道を歩いて見ることに。あとで商店街に合流できるはず。
と、思って本牧通りを山手駅前交差点の手前で左に曲がったら沈黙の喫茶店があった。「珈琲 松」。意外な場所に意外な風貌の喫茶店やったから入ってみることに。胃袋も空っぽになってきたころやしブラックはやめてカフェオレ。お店の女の人は、服装も普段着で、お店に比べて思ったより作りこんでない自然体の美人やった。
休憩後、山手駅に向かう商店街を歩くと早速銭湯が。が、まだ開いてない。。。仕方なく山手駅に足を進める。気になる食堂を見つけたけどここで1枚限りの昼食のカードを使うのはまだ早いと思ったのでまっすぐ駅へ。この辺が地元なら間違いなく入ってる。

▼167
ちょうど出発前やった20系統のバスに飛び乗る。みなとの見える丘公園っていう名前があったからみなとを見に行くことにする。そこらへんでそろそろランチでも食べとこうと思う。

▼20
バスに乗り合わせた家族が「ここの小学校をおばあちゃんが卒業してんで」と北方小学校をさしながら話をしてる。
バスの窓からは子ども会っぽい集まりが小学校のグラウンドでキャッチボールをしてる。

▼125
降りたバス停の周辺はこれまでとはいっぺんに雰囲気が変わって観光地。神戸の北野坂?ここにくる人らは本牧通りの商店街にはきっとこない。こんなに背中合わせやのに。一人でしれっと入れそうなお店に当たらず、ランチは我慢。

▼23
外国人墓地を右手に坂を下る。西洋風の建物やお店が多い。横浜は中華街にあるように東洋的でもあり、こういう西洋的な要素もある。和洋折衷。そういや神戸もか。

▼98
北方小学校前。さっきバスで通りすぎたところに戻ってきた。やられた!子ども会はまだ練習をしてる。本牧通りへ。途中、キリン園という公園。草サッカー少年がどでかい碑の前で無邪気にボールを蹴ってる不思議な光景。

▼84
妙高寺前。本牧通りに戻ってきた。次に行くパラグラフを調べてみると、次の進むべしと示されてるのはどれも既に行った地点。やばい、無限ループに陥りそう。やむなくバスでワープすることにしてやってきたバスに乗る。

▼106
「シャドー本牧」路線と表記されててちょっと嬉しい。105系統とほぼ一緒やけど106系統でしか行けないという三溪園とやらに。そろそろ何か食べな昼時も過ぎてランチ難民になってしまうので焦る。
本牧交差点あたりですっごい古い建物外壁にケンタッキーがしれっと入ってる施設を発見。気になりつつ三溪園へ。

▼80
三溪園に、向かう人の量からして、これはちょっとした史跡っぽい。ボリュームでかそう。ちょっと躊躇したけどそれも旅やと行ってみる。こんな機会でもないと行かへんし。

▼191
三溪園って重要文化財とか有形文化財がゴロゴロしてる庭園やった。その割には中に飲食店が3つある。ええやん!
どれもエエ値段するけど、三溪が考案したって書いてた三溪麺にした。2時半。何とかランチができた。
建物の内部見学ができるけど感動しても独りやしあまり気が乗らずパス。周りを見るとカップルが多い。嫁さんの事を強く思い出す。
この三溪園、どこを見ても三溪園の森と山しか見えない。横浜の街が見えない。すごい、ディズニー以外で味わったことない。

▼80
どこに行こうか考えてたら外国の方に話しかけられた。横浜駅に行きたいらしく、「俺に聞くか(汗)」と思いつつ、気丈に「本牧通りに出たらバス道やから横浜行きのバス見つけられるよ」と伝えてあげる。機敏に国際化に貢献した気分。
本牧神社を目指すことにする。
この辺の住所は本牧三之谷。さっきのメリーゴーランドらへんも本牧。本牧ってどういうくくりが本牧なんやろう。本牧と名前のつく地区のまとまりが見えない。横浜に併合された今、こういう機会で本牧を歩かないと本牧という空間的なまとまりを意識しないのではないか。本牧ってなんやろうと思う。


▼178
新本牧公園。両側が閑静な住宅街。区画整理されてる。三之谷あたりとは本牧通りを隔てただけやのに街路形状もおうちの雰囲気も全然違う。暮らす人とその時間がエリアごとに違うのか?小さくてそれぞれ違う粒がギュッと押し込められたような、コンパクトにダイナミックに表情を変える街。

▼120
新本牧神社にお参り。

▼2
良くない因縁を断ち切ろうと、神社の傍らにある縁切り社に願をかけて山頂公園へ。

▼76
子供がパラパラ。大人もパラパラ。まちなかに山頂があって、それが公園になってるって変わってるなぁーと思いつつ、人の少なさにも気づいて驚く。まちが低密やから地元の利用者もそう多くないってことなんかな、と思いながらアメリカ坂口へ。

▼126
アメリカ坂口を勘違いしてて迷ってると「どこ探してますか?」と声をかけられた。主催者の落さん。残り時間を利用して参加中とのこと。途中まで連れて行っていただいた。

▼95
アメリカ坂口。犬の散歩がやたら多い。
それと、アメリカ坂の登りきりのカーブ(貝塚通り)がかなりかっこいい。アメリカ坂を降りきると銭湯発見。キター!!!浴槽は爆裂的に熱くて入れたもんじゃなかったけど体も髪も洗えてサッパリ。風呂から上がると脱衣所でおじいちゃんグループが酒盛りしてる。禁酒の身に辛い。羨ましい。
時計を見ると16時半前。中途半端やなぁ。冒険の書を見ると「一気にワープしてしまえ」と書いてるので一気にワープしてしまうことにして、99系統に乗る。

▼99
根岸駅前まで行くことにする。


▼41
根岸駅前。
うん。駅前。
残された30分、特にどこにある効果という術がなく、17時をどう迎えていいのかわからず手持ち無沙汰に。取り合えずバスに乗って引き返して反対向きの終点まで。54系統に乗る。

▼54
風呂のおかげで体が暖かい。寝入る。

▼15
目が覚めると本牧車庫が終点とのこと。降りる。崖にコンクリート構造物が貼り付いてる。構造的に登れそうと思って近づいてみたらマンションっぽいので諦める。冒険の書を見てみると、遺失物管理所の文字が最後の最後にカード!17時ちょうどに「行ったことのないアメリカの記憶」を入手して冒険終了。


以上


感想です。
 ・予定調和を避けて冒険の書に身を任せたので、行き当たりばったりでしたが、導かれて歩くのは楽しかったです。しかも街の様相が次々に
  変わるので、(良い意味で)混乱を含めてまちに呑み込まれました。
 ・一人で歩くとこんなに練り歩くことはないだろうし、きっと頭の中でルートを考えて同じ道ばっかりを行ったり来たりすると思います。
 ・本牧というまちの奥深さと味わい深さ、謎の深さを存分に感じることができました。歴史や背景を知らずに訪れただけに、本牧のただもの
  ならぬ空気を感じました。
 ・あと、バスで移動すると、実際はそれほどの距離でもないのにバスに乗るという行為が空間の連続性の
  イメージを歪ませるのか、本牧がすごく広いエリアのように感じました。クエスト終了後に歩くと、
  「こんなに近かったん?」とびっくりしました。
 ・地図も見なかったので(冒険の書だけしか見ていません)、僕の脳内の本牧の地図は実際よりもかなり大きく、
  そして歪んでいました。バス移動&地図なしのおかげで、パラレル本牧に入り込むことができました。
 ・本牧の予備知識なしで参加したので、目にするものは目にするものとしてしか理解しようがないので
  表面的な記憶(「○○があった」)が多くなってはしまいますが、一方で、今後いろいろと調べたり、再び訪れたりしながら、
  断片的な記憶が結びついて解けていく事件が起こるんじゃないかなと演劇クエストの消えない効き目を感じています。
 ・演劇の質が参加者の質(読み解く力や想像力、楽しむ力)に左右されるという点で、演劇クエストは演劇やと思いましたし、
  参加している時は主人公だということを強く意識しませんでしたが、こうして記憶を記録していくと
  確かに演劇をしていたな、という気分になりました。本牧の1日を思い出す行為は、映画で言うエンドロールを
  見ている気分に浸れます。
 ・簡単でいいので(軽くていいので)使命があるとより入り込みやすかったかな?と思う反面、その使命に見合わない対象は
  削ぎ落とされてしまうリスクも発生するのかなと思いました。これは与えられるのではなく自分で設定すればいいのかも
  しれないですね。僕の場合ははるか大阪から全く知らない場所に来ているので、他の方々とは前提が違うのかもしれません。
 ・禁酒中なので色々辛かったです(笑)


写真は、
 ・間門湯
 ・山手駅前商店街の市場跡の駐車場(跡?)
 ・山手駅前交差点近くの「珈琲 松」



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